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現場クラウドoneの特徴とは?メリットデメリットや導入事例を紹介
建設業界においても、ICT(情報通信技術)を利用した業務の効率化が進んでいます。特に、受注側と発注側間でのデータ共有がスムーズに行われることで、現場訪問の時間短縮や資料作成時間の削減が可能です。
今回は、建設業界専用ツールである「現場クラウドone」の特徴、導入事例、メリットとデメリットを紹介します。現場クラウドの導入を検討している方々にとって、参考になる情報ですので最後までご覧ください。
現場クラウドoneのメリット9点
現場クラウドoneは、建設業界の受発注における情報共有を効率的に行うためのクラウドシステムです。2022年6月に「現場クラウドforサイボウズoffice」から「現場クラウドone」にリニューアルに伴い名称を変更されました。
すでに5万件以上の導入実績があり、建設業界や工務店で広く導入され現場情報共有をスムーズにするという評判を得ています。
ここでは、現場クラウドoneのメリットを詳しく解説していきます。
図面などの大容量データを即座に送信可能
建設業界の図面は量も多いうえ、3D図面などもあります。また、大容量の添付書類をメールで送受信すると待ち時間が必要となりストレスを感じることもあるでしょう。しかし、現場クラウドoneでは大容量の3D図面や資料を即座に送受信できるため情報共有が簡単です。
現場で図面などの確認を待ち時間なく行えると、効率よく業務が進みます。
受発注データをパソコンやスマホで情報の共有が簡単
専用の端末の利用や、書類や図面の受け渡しを紙面でしていると非常に時間がかかります。
例えば、以前は書類を作成すると紙で出力し直接足を運んで提出しており、書類の準備や提出先への移動時間を必要としていました。
ところが現場クラウドoneでは、スケジュール管理、図面、メッセージなどをパソコンやスマホで情報共有ができます。わざわざ事務所に戻って確認する必要がなく、外出先でシステム操作が可能です。よって移動時間や作業時間を短縮が可能となり、業務の効率化が図れるでしょう。
遠隔臨場機能
遠隔臨場機能は2021年4月にリリースされた機能です。遠隔臨場機能とは、映像データを用いてリアルタイムで確認や承認が可能となる機能です。受注者が現場に行って立ち会い確認していた「段階確認」「材料確認」「立ち会い」を遠隔で画面を見ながらリアルタイムでできます。
遠隔臨場機能ができることによって以下の効果が期待できます。
- 発注者の現場移動の負担軽減
- 立ち会い予定の調整が簡単
- 働き方改革に則った効率化の実現
ほかにも、ハンズフリーに対応したウェアラブルカメラを連携して利用も可能です。ウェアラブルカメラをヘルメットに装着することで、両手で作業をしながら映像を共有できます。両手で作業するため、安全を確保しつつ業務の効率化に役立ちます。
3次元データ機能
3次元データ機能とは、クラウド上に図面ファイルをアップロードし、いつでも図面を確認できる機能です。3次元モデル対応のソフトウェアや専用端末がなくても、Webで3Dデータの共有が可能で、ファイル管理や発議管理の両方が行えます。
3次元データ機能を活用すれば、受発注者のスムーズな情報共有ができ、業務効率化が図れるでしょう。
メッセージ機能
特定の相手へメッセージを送りたい場合に使うメッセージ機能では、テキストのほか、大容量の画像や動画を添付でき、1ファイル2GBまで添付可能です。
受信したメッセージにはリアクション機能があり「確認しました」や「承知しました」のようなリアクションを簡単に返信できます。メッセージを複数に送った場合でも、確認した人数が一目でわかります。
スケジュール管理機能
建設業界はプロジェクトが大きいと、関わる部署、企業が多くなりスケジュールの調整が難しいことがあります。現場クラウドoneのスケジュール管理機能では、個人のスケジュールと関係者のスケジュールを登録したり、確認したりすることが可能です。
スケジュールが共有できると、空いた時間を確認できますので、打ち合わせなどの調整もスムーズに組め、円滑にコミュニケーションが図れるでしょう。
ワークフロー機能
ワークフロー機能では、公共工事に必要な決裁書類の作成や回覧を行えます。また、回覧が完了した書類は、工事が終了するまで保管・共有が可能です。
ワークフロー機能があるとさまざまな回覧や承認が自動化できます。さらに各ステップの進捗状況が把握、確認できるため業務が進めやすいでしょう。
掲示板機能
掲示板機能は、施工現場の状態を写真付きで投稿し、ほかのユーザーと進捗状況や対応策について情報の共有ができる機能です。
例えば、掲示板で工事に関係する工程表や、安全協議会・発注者からの情報が確認できることで、関係業者それぞれに情報を伝える手間が省けます。現場関係者側でもメンバー全員が情報を確認できるため、スムーズに作業ができ業務の効率化が図れます。
発議文書の作成機能
Webブラウザ上で、テンプレートを使って簡単に文書を作成できます。打ち合わせ簿などの文書は、入力項目を追加するだけで完成するだけでなく、下書き機能や文書の再利用機能も備えており大変便利です。
また、国土交通省を含む各自治体向けの帳票も用意しています。テンプレートがあるため、打ち合わせの資料を一から作成する手間が省略でき、事務作業の効率化が図れます。
現場クラウドoneのメリット・デメリットを紹介
現場クラウドoneのメリットやデメリットは、導入前に確認した方がよいでしょう。以下にて紹介します。
現場クラウドoneメリット
現場クラウドoneのメリットは、現場にいかずに会社のパソコンやスマホで情報共有が即座にできることです。現場への往復時間の削減や、資料作成の削減が可能となり業務効率化が図れます。
そのほかにも、不明点があった際に、連絡をするとその場で対応してくれるなどの手厚いサポート体制が整っており安心です。実際に現場クラウドoneは、顧客満足度90%以上を獲得しています。
現場クラウドoneデメリット
現場クラウドoneはインターネット環境を使いクラウド上でデータを共有します。そのため、ネットワーク環境によって、音声や画像のやりとりがうまくいかない場合も考えられるでしょう。現場のインターネット回線が不安定な場合は、ネットワーク環境の計画を立てる必要があります。
また、突然システムに障害が起きる可能性もあります。システム復旧まではデータのやりとりや情報の共有もストップしてしまい業務が進まない場面もあるでしょう。
ただし、デメリットはあるもののサポートデスクに連絡することによって対応できる体制が整っています。サポートデスクがすぐトラブルに対応し、解決まで導いてくれるので安心して利用できます。
現場クラウドone導入事例
現場クラウドoneを導入した企業様の評価を紹介します。
株式会社大島造船所
株式会社大島造船所は九州・中国地方整備局および、長崎県・熊本県・鹿児島県など各自治体から発注を受ける企業です。
株式会社大島造船所のQ&Aを紹介します。
ASP導入以前は、現地と工場では資料を個別にファイリングをしていました。ちょっとしたやり取りや決定事項が共有されていないこともあり、検査前に慌ててしまう事態もありましたが、 ASP導入後は、工場と現地の情報の一元化ができるようになりました。
最近では、現場担当・工場製作担当・設計担当だけでなく、積算担当もASPに登録しています。設計変更などが発生すれば、それに付随する情報もすぐに確認できるようにしています。”
引用元:株式会社現場サポート
現場クラウドoneを導入してからは、情報共有が可能になり導入前に比べて効率がよくなったようです。
※ASPとは国土交通省発注業務対応の受注者と発注者が情報を共有できるシステムです。工事のスケジュールや図面などを共有し業務効率化を目的としています。
株式会社広洋コンサルタント
株式会社広洋コンサルタントは、国土交通省 中国地方整備局および鳥取県、米子市から発注を受ける企業です。
現場クラウドone利用後の感想を紹介します。
測量では、図面や写真以外にも地元の方の説明資料用の航空写真や点群データなども発注者に提出しています。Oneのメッセージ機能を使うと簡単に大容量データが共有できるので、受発注者双方とも非常に楽になります。また、掲示板も一斉連絡に非常に便利なので、発注者からのお知らせや注意喚起などで活用されています。
ASPを知ってしまった今は、紙には戻りたくない。と言うより、もはや戻れないですね”
引用元:株式会社現場サポート
導入後は大容量のデータの共有が可能になり、業務が効率化されているようです。
現場クラウド以外の価格をおさえたツールを紹介
現場クラウドoneを導入したいが、コスト面を考えると二の足を踏んでいる方もいるのではないでしょうか。
現場クラウドoneの料金は以下の通りです。
- 初期費用→0円
- 基本料金→9,800円(月額)
- 遠隔臨場臨場機能(オプション)→10,000円(月額)
- 3次元データ等共有機能(オプション)→10,000円(月額)
毎月の支払いとなると、導入を躊躇してしまうかもしれません。
そこで、機能は限定的になりますが、価格をおさえたツール「楽Job」と「メールフォーム」を紹介します。マンスリーで契約ができ、価格も安価なうえ情報の共有が可能なため、コスト削減に役立ちます。
- 楽ジョブ→2,200円(月額)
- メールフォーム→5円(1フォーム、日額)
どちらも低コストでご利用可能で、中小規模の企業様にも取り入れやすいでしょう。
まとめ
さまざまな業界でIT化が進んでおり、建設業界でもICT(情報通信技術)を利用し、業務の効率化が図られています。この記事では、建設業界において、受注側と発注側でのデータ共有がスムーズに行える現場クラウドoneについて紹介しました。
受注者側と発注者側で情報共有が即座に可能になるクラウドoneを活用することで、業務の効率化が図れるでしょう。本記事を参考にスムーズな情報共有と業務の効率化を図り、ビジネスの成長を目指してください。
【Q&A】
- 操作方法がわからなくなってしまったら、どうしたらいいですか?
操作方法がわからなくなってしまったら、どうしたらいいですか?
A.現場クラウドoneのヘルプデスクへ連絡してください。ヘルプデスクサービスでは、操作方法のほか、システム障害が発生した際にも対応しております。
- 現場クラウドoneで送れるデータ量はどれくらいですか?
1ファイルで2GBまでのデータを添付できます。