お役立ち情報

社内の意識を共有しにくい

外注管理が難しい理由として、社内のルールや意識を共有しにくい点が挙げられます。自社の社員ではない外部の人材に業務を割り振るため、認識の相違が生じる可能性があります。外注管理をスムーズに行うためには、外注先と自社のルールや認識について事前に擦り合わせをし、こまめなコミュニケーションを取るといった工夫が大切です。

外注先の取り組みを把握しにくい

業務を外注した場合、業務の受託者は自社から離れた場所で作業します。実際に取り組んでいる様子を把握しにくい点も、外注管理が難しい理由として挙げられます。業務を委託する際は外注先に連絡を取り、実施計画・取り組み方針・品質管理の方法・進捗状況などを共有し、作業が実際に行われていることを定期的に確認することが大切です。

管理の手間がかかる

適切に外注管理を行うためには、定期的な業務のモニタリングや品質管理などの手間がかかります。管理をおろそかにしてしまうと、想定外に品質が低いものが納品されたり、スケジュールの遅延につながったりする可能性もあります。外注すれば業務の効率化は期待できますが、手間がなくなるわけではない点に注意しましょう。私個人としては、管理の手間が気になるのは最初だけで、慣れてしまえばメリットのほうが多くなるのではと考えています。

ガントチャート

ガントチャートとは、外注プロジェクトの進捗状況やスケジュールを可視化した表のことです。ガントチャートを使用すれば、外注プロジェクトの全体像や進捗状況を一目で把握できるうえ、スケジュールの管理・リソースの割り当て・進捗のトラッキングなど、プロジェクト管理の効率化にも役立ちます。ただし、仕組みがシンプルであるため、工数を確認しにくいデメリットもあります。また、工数やタスクなどをプロジェクトの進行前に決定することになり、実際に業務を行う際に予定よりも時間がかかったり、修正する手間が発生したりする可能性があるので注意が必要です。

タイムライン

タイムラインとは、外注プロジェクトのスケジュールや期限を示すものです。プロジェクトの開始から終了までの期間や各タスクの進行状況を、時間の経過とともに可視化できます。進捗のトラッキングや遅延の把握、リソースの割り当てなど、プロジェクト管理の効率化に役立つ効果も期待できます。チームでの共有もできるため、コミュニケーションを円滑に行うために活用できるのも特徴です。ただし、タスクの進行順序や、完了状態の表示に制限がある点には注意しましょう。

ToDoリスト

ToDoリストとは、外注プロジェクトで実行するべきタスクや作業を一覧化したものです。ToDoリストを活用すれば、タスク完了状況の追跡や優先順位付け、進捗の追跡ができます。また、ToDoリストを共有することで、チームメンバーや外注先とのコミュニケーション、タスクの委任にも役立ちます。上手に活用すれば、業務効率化と品質管理がしやすくなるでしょう。

ただし、プロジェクトが複数に及ぶ場合の管理に向いていない点や、難しいタスクが残りやすい傾向にあることには注意が必要です。

PERT

PERTとは「Program Evaluation and Review Technique」の略称で、プロジェクト単位のタスク間依存関係を図で可視化する手法のことを指します。PERTを利用すれば、プロジェクトの全体像がつかみやすくなるため、所要時間の見積もり・依存関係の分析・リソースの割り当て・スケジュール調整が簡単に行えます。ただし、プロジェクト単位の進捗管理に適している反面、工程ごとの進捗状況を把握しにくい点に注意しなければなりません。

WBS

WBSとは「Work Breakdown Structure」の略称で、プロジェクトを階層的に分解し、個々のタスクの一覧を整理する手法です。WBSにより、プロジェクトの範囲を明確にし、作業を管理可能な単位に分解できます。それにより、外注プロジェクトの進行状況やスケジュールの把握、役割分担がしやすくなる効果が期待できます。ただし、納品時期のズレなどによってスケジュールどおりに進行できないことがあるので、定期的にスケジュールの見直しを行わなければなりません。

①外注ルールを明確にする

外注管理を行う際は、プロジェクトを円滑に進めトラブル発生のリスクを最小限に抑えるために、外注ルールを明確にしておくことが大切です。社内のプロジェクトチームと外注先との間で、一貫性のあるルールを確立しておきましょう。そうすることで、コミュニケーションやタスク管理をスムーズに進められます。

②外注先に伝わりやすい指示書を作る

外注先に対して伝わりやすい指示書を作成しておくことも、外注管理で失敗しないために大切です。指示書の中で、プロジェクトの要件や作業内容を明確に伝えておけば、外注先が正確かつ効率的に作業を進められます。修正対応などの工数削減にもつながるため、プロジェクトの成功に役立ちます。

③タスクを細分化する

外注管理を行う際は、プロジェクトの管理や進捗状況の把握がしやすくなるように、業務のタスクを細分化することも重要です。タスクの細分化により、作業内容や担当者の責任範囲が明確になるため、プロジェクトの効率や品質が向上します。また、タスクの割り当てが細かくできるようになるため、最適な人材を見つけやすくなります。

④スケジュールを明確にする

外注管理を行う際は、計画どおりにプロジェクトを進めるために、スケジュールを明確にすることも重要です。明確なスケジュールは、プロジェクトの進行管理や納期の遵守、リソースの効果的な割り当てなどに不可欠です。また、業務が遅延している場合に、どのタスクが原因なのかを把握しやすくなる効果も期待できます。私が経営者の立場なら、外注先に依頼する時点で大まかな予定を伝え、あとから明確なスケジュールを通知する方法を取ると思います。

⑤稼働状況を可視化する

外注管理を行う際は、稼働状況を可視化することも重要です。稼働状況を可視化しておけば、外注先の進捗や作業量、リソースの使用状況などを把握しやすくなり、プロジェクト管理の効率を上げられます。また、稼働実態と請求金額が釣り合っているかどうか、確認したい場合にも重宝します。

⑥外注管理ツールを活用する

外注管理に失敗したくないなら、外注業務を効率的に管理するためのソフトウェアやアプリなどを活用するのもおすすめです。これらの外注管理ツールを導入することで、タスクの進捗管理やファイル共有、報酬管理などの機能を利用できるため、プロジェクトの成功率を高められます。

外注内容を得意とする企業を選ぶ

まずは、外注したい業務内容を得意とする企業を選ぶようにしましょう。外注先が特定の領域や業種に精通している場合、専門知識や経験を活かして、効果的なサービスや納品物を提供してくれるためです。過去の実績や顧客の評価、参照できるポートフォリオなどに目を通せば、外注先が高品質な成果物を提供してくれるかどうかを確認できます。

複数の外注先を比較検討する

複数の外注先を比較検討することで、より最適の外注先を見つけられる可能性が高まります。過去の実績・顧客の評価・コミュニケーションの円滑さ・価格など、できるだけ多くの視点で比較しておけば、プロジェクトの成功につながりやすくなるでしょう。私個人としては、比較することに時間を取り過ぎるよりも、最低限の数だけピックアップして、その中から最適の相手を選ぶのがベストだと考えています。

クラウドソーシングサイトの活用もおすすめ

外注先を選ぶ際は、クラウドソーシングサイトを活用するのもおすすめです。クラウドソーシングサイトとは、さまざまな業種やスキルを持つ受注者とのマッチングができるプラットフォームのことを指します。クラウドソーシングサイトは、数多くの受注者が登録しているため、競争によって比較的リーズナブルな価格で業務を外注できます。受注者の過去の実績や評価を参考にしながら、信頼性の高い人材に業務委託できる点も魅力です。

また、タスク管理・進捗の追跡・コミュニケーションツールの提供など、クラウドソーシングサイト独自の機能で円滑にプロジェクトを進められるのもメリットといえます。