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請求書の未払いに対する催促方法とは?メール・書状のテンプレートも紹介

請求書 未払い 催促

ビジネスにおいて、請求書を発行したにもかかわらず、代金が未払いとなり入金の催促手続きが必要になる場面は大変多いです。しかし、請求書の未払いに対する催促方法が、明確に定まっていない場合、どのように対応すればよいのかわからない企業も多いでしょう。そこで今回は、請求書の未払いに対する催促方法やメール・書状を送る際のテンプレート、催促後に支払いがない場合の対処法について解説していきます。この記事を読めば、未払いが発生した場合でも、スムーズに代金を回収できるようになるのでぜひ参考にしてみてください。

請求書の未払いが発生した場合、考えられる原因とは?

請求書 未払い 催促

請求書の未払いが発生した場合、まずは自社に問題がないか確認することが重要です。しかし、請求書の未払い時に考えられる原因はさまざまなため、自社内だけで解決しないことが多いのも現実です。ここでは請求書の未払いが発生した場合、考えられる主な原因4つをご紹介します。

取引先の手続きミス

請求書の未払いが発生した際は、以下のような取引先の手続きミスが原因の場合があります。

<取引先の手続きミスの例>

・請求書の紛失

・請求書の確認漏れ

・支払期日の勘違い など

請求書の紛失や確認漏れなど、単純なミスによって未払いが発生している場合は、メールや電話で連絡するだけで入金対応してもらえることが多いです。私が取引先の立場なら、単純なミスが原因の場合は、気付き次第、すぐに謝罪を入れると思うので、早めにメールを送ることが有効だと考えます。たとえ相手に非があったとしても、強い言葉で催促することは避け、ビジネスマナーを守って真摯に支払いを促すようにしましょう。

自社の手続きミス

請求書の未払いが発生した場合、最初に疑うべきなのが自社内の手続きミスです。

<自社の手続きミスの例>

・請求書の送付忘れ

・請求書の宛名や住所のミス

・請求書の支払期日を間違えて記載 など

入金されていないことが判明したら、まずは自社のメールや郵送の履歴に目を通し、間違いなく請求書が送付できているかを確認しましょう。自社内に不手際がないことを明確にしてから、取引先に連絡を入れることが、トラブルや関係性の悪化を回避するためには大切です。

支払期日の認識に相違がある

自社と取引先で支払期日の認識に相違がある場合も、請求書の未払いにつながりやすいです。企業によっては、支払期日のほかに締日が設定されていることがあり、期限を超過していないのに入金がないと思い込んでしまうケースがあるためです。私個人としては、支払期日が訪れる前に、取引先と何度か連絡を取り、契約内容を照らし合わせることが大切だと考えています。

取引先の資金不足により支払えない・支払う気がない

取引先の経営悪化による資金不足が原因で、支払えない・支払う気がない場合も、請求書の未払いにつながります。このケースで未払いのまま放置していると、取引先が倒産してしまう可能性もあり、代金を永遠に回収できなくなることが懸念されます。取引先の資金不足が原因の場合は、相手側に支払う気がない場合も考慮して、手遅れになる前に入金対応を求めるようにしましょう。

請求書の未払いが発生したときの催促方法

請求書の未払いが発生した場合、たとえ取引先に原因があるケースでも、やんわり伝えることを意識し、丁寧かつ柔らかい文章を心掛けることが大切です。請求書の未払いが発生した際の催促方法と例文を紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

①メールで催促する

請求書の未払いが発生したときは、まずは取引先にメールで催促しましょう。請求書が未払いになっていることを伝えたうえで、取引先が状況を把握できているか確認します。これから紹介するテンプレートを活用し、慌てずにメールで連絡を取り、返信がくるのを待ちましょう。

メールのテンプレート

催促メールを作成する際、そのまま使えるテンプレートをご紹介します。

 

件名:【重要】◯月分の購入代金について入金のご確認依頼


株式会社◯◯ ◯◯様


いつも大変お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。


◯月◯日に、「◯◯(商品名)」の購入代金に関する請求書を送付いたしました。本日◯月◯日時点で、弊社にて入金の確認が取れていないため、ご確認いただけますでしょうか。


送付しておりますご請求内容とお振込先は以下のとおりです。


ご請求内容:「◯◯(商品名)」の購入代金

ご請求額:◯◯円(税込)

お振込先:◯◯銀行 ◯◯支店 普通 ◯◯◯◯◯◯


恐れ入りますが、支払状況をご確認のうえ、本日中にご返信いただけますと幸いです。


なお、本メールと行き違いでご送金を行っていただいていた場合は、何卒ご容赦くださいませ。


何卒よろしくお願い申し上げます。


署名

入金催促メールでは、感情的な強い言葉を排除し、あくまでも事実のみを記載することが大切です。私が経営者なら、テンプレートは1つだけでなく複数用意して、どのような取引先にも丁寧かつ即時対応できる状況を作っておくと思います。

②電話で催促する

メールを送付したにもかかわらず、入金に応じてもらえなかった場合は、見逃している可能性を考慮して電話で催促してみましょう。ただし、電話の場合は、証拠が残りづらいため「言った」「言わない」のトラブルにつながる恐れがあります。電話での催促は、あくまでもメールの催促に応じてもらえなかった場合の、苦肉の策と捉えておいたほうがよいでしょう。

メールや電話をしても、支払いがない場合の対処法

請求書 未払い 催促

取引先によってはメールや電話をしても、支払いがないことも十分考えられます。4つの対処法を紹介するので、支払いがない場合はいずれかの適切な対応を進めていきましょう。

①催促状を送る

メールや電話をしても、支払いがない場合は、催促状を送るのが一般的です。催促状とは、期日までに支払いがない事実を伝えたうえで、再度入金を求めるための書類のことです。催促状に法的強制力はありませんが、請求書の未払いに対して適切な対応を取る意思があることを相手に伝えられる効果があります。

催促状のテンプレート

催促状を送付する際は、以下のテンプレートを活用して作成してみてください。

 

                                ◯◯部 氏名 印


株式会社 ◯◯ 御中

                         〒123-◯◯◯

                         東京都◯◯区◯◯町 

                         〇〇ビル ◯階

                         担当:◯◯支店◯◯部 〇〇 印 

                         電話番号:03-〇〇-〇〇


                  催促状


〇〇株式会社 代表取締役 〇〇〇〇様


拝啓


時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。


平素は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。


さて、令和〇年〇月〇日にご請求いたしました「〇〇〇」の代金につきまして、本日時点で入金の確認が取れておりません。


御社との契約では、請求月の翌月末に売掛金の代金をお支払いいただくことになっております。


弊社といたしましては経理状の都合もありますので、未払い分につきまして速やかにご対応いただけますようお願い申し上げます。


 【請求内容】

・請求日:令和〇年〇月〇日

・商品名:〇〇〇

・金額:〇〇円(税込)

・支払期日:令和◯年◯月◯日


【振込先】

〇〇銀行〇〇支店 普通〇〇〇〇〇〇〇 株式会社〇〇〇〇


なお、当該取引金額のご送金が本状と行き違いになってしまいました場合はご容赦願います。


                                       敬具

私が受け取ることを想定すると、「催促状」という名前だけで、入金催促メールよりも心理的プレッシャーを受けると思うので、それほど強いニュアンスを含めなくても十分効果が期待できると考えます。

②督促状を送る

催促状を送っても支払いがない場合は、督促状を送付しましょう。督促状とは、期日までに代金が支払われなかったことに対し、催促状より強いニュアンスで入金を促すための書類のことです。督促状を送るタイミングは、催促状記載の支払期日から約1週間超過した時点を目安としましょう。

督促状のテンプレート

督促状を発行する際は、以下のテンプレートを活用することでスムーズに作成できます。

                                 ◯◯部 氏名 印


株式会社◯◯ 御中

                        〒123-◯◯◯

                        東京都◯◯区◯◯町 

                        〇〇ビル ◯階

                        担当:◯◯支店◯◯部 〇〇 印 

                        電話番号:03-〇〇-〇〇


                  督促状


〇〇株式会社 代表取締役 〇〇〇〇様


拝啓

御社におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。


さて、早速ではありますが、令和◯年◯月◯日付にてご請求申し上げていた「〇〇〇」の代金について、本日時点で入金の確認が取れておりません。


弊社といたしましても帳簿整理等の都合がございますので、お支払いいただくようお願い申し上げます。


ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、いつまでにお支払いいただけるか、至急ご確認のうえ、ご連絡をいただけると幸いでございます。


つきましては、◯月◯日までにお支払いをいただけない場合、誠に遺憾ではございますが、法的措置を取らざるを得ません。


また、お振込時期によっては、遅延損害金や延滞利息、請求手数料を加算させていただく場合があることもご承知おきください。


【請求内容】

・請求日:令和〇年〇月〇日

・商品名:〇〇〇

・金額:〇〇円(税込)


【振込先】

〇〇銀行〇〇支店 普通〇〇〇〇〇〇〇 株式会社〇〇〇〇


なお、ご送金が本状と行き違いになっておりましたらご容赦願います。


取り急ぎまずはご連絡を申し上げます。

                                       敬具

督促状は催促状よりは強めのニュアンスを含んでも問題ありませんが、法的強制力がない点に注意が必要です。

③催告書を送る

督促状を送っても支払いがない場合には、催告書を送付しましょう。催告書とは「これで入金がなければ、法的措置を辞さない」という最終通告の意味合いを込めた書類のことです。

催告書のテンプレート

催告書の作成時にそのまま使えるテンプレートは以下のとおりです。

 

                                ◯◯部 氏名 印


株式会社◯◯ 御中

                        〒123-◯◯◯

                        東京都◯◯区◯◯町 

                        〇〇ビル ◯階

                        担当:◯◯支店◯◯部 〇〇 印 

                        電話番号:03-〇〇-〇〇

                   催告書


〇〇株式会社 代表取締役 〇〇〇〇様


冠省

弊社は令和◯年◯月◯日に、御社より「◯◯(商品名)」の発注を受け、同年◯月◯日に製品を納品いたしました。


「◯◯(商品名)」の購入代金◯◯円の支払期日を、令和◯年◯月◯日としていましたが、支払いがなされませんでした。


その後、度重なる弊社からの請求にもかかわらず、現在に至るまで、御社より支払いがなされておりません。


よって、本書面の到達後◯日以内に、下記の口座に上記代金◯◯円をお振り込みいただくよう催告いたします。


期限内にお支払いいただけない場合は、遺憾ながら法的措置を講じる所存であることを、あらかじめご了承ください。

                   記

【請求内容】

・請求日:令和〇年〇月〇日

・商品名:〇〇〇

・金額:〇〇円(税込)

・支払期日:令和◯年◯月◯日


【振込先】

〇〇銀行〇〇支店 普通〇〇〇〇〇〇〇 株式会社〇〇〇〇

                                       敬具

法的措置を視野に入れている催告書には、催促状や督促状よりも、ある程度強めの言葉を使っても問題ないでしょう。私個人としては「催告書」という言葉よりも「督促」のほうが強いインパクトを受けてしまうため、人によっては心理的プレッシャーを感じにくいのではと懸念しています。

④法的措置を検討する

請求書 未払い 催促

催告書を送付しても支払いに応じてもらえない場合は、法的措置を執ることも検討しましょう。

<法的措置の種類>

・支払督促

・民事調停

・少額訴訟

・通常訴訟

ただし、法的処置を執る場合は、取引先との関係性が悪化し、契約が途切れてしまうリスクがあります。また、専門的な知識がない場合は、弁護士に依頼する必要も出てきてしまい、費用がかさんでしまう事態にもつながります。法的措置を執ることは、自社と取引先のどちらにとっても、大きな負担がかかるため、あくまでも最終手段と捉えておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、請求書の未払いに対する催促方法やメール・書状を送る際のテンプレート、催促後に支払いがない場合の対処法について解説してきました。請求書の未払いが発生した際は、最初にメールで催促し、それでも対応してもらえない場合に電話で入金を求めるのが一般的な流れです。メールや電話をしても、支払いがないなら、催促状や督促状、催告書を送り、最悪の場合は法的措置を執ることも検討しなければなりません。

今回の記事を読んだうえで、請求書の未払い時の催促方法に不安がある企業の人には「ペイド信用調査・請求書発行サービス」の利用をおすすめします。ペイド信用調査・請求書発行サービスでは、専用の管理画面を提供しており、請求書の再発行から督促状の発行までをオンライン上で簡単に行える仕組みを採用しております。

請求書の再発行と督促状の発行は成功報酬としているため、万が一取引先から入金されない場合でも費用は発生しません。請求書の未払い時の催促方法に負担を感じている場合は、ペイド信用調査・請求書発行サービスにぜひ一度お問い合わせください。