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信用調査会社「東京商工リサーチ」とは?評点を読み解いて、徹底的な与信管理を!

東京商リサーチ

信用調査会社である東京商工リサーチは、日本最大級の情報量を扱っています。今回は、東京商工リサーチで採用されている評点の概要と判断方法などについて解説します。

東京商工リサーチとはどのような企業・サービス?

東京商リサーチ

東京商工リサーチとは、日本最大級の民間信用調査機関です。1892年に創業し、100年以上の歴史を持っています。サービスは与信管理ツール「TSR REPORT」、Web上での企業情報収集「tsr-van2」、各種データベースの構築など多岐に亘り、日本で初めて「倒産」という言葉を定義づけた企業としても有名です。東京商工リサーチが提供する情報は国内だけでなく、世界中に展開しています。国内約800万件、海外では240カ国超、4億件を超え、今後もさらなる拡大が予想されています。帝国データバンクと並ぶ、国内トップの実績です。

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東京商工リサーチの主な利用者は一般企業で、「本当にこの会社と取り引きして大丈夫なのか?」「与信枠の適切な設定額はいくらか?」などといった経営判断をする際に、活用されています。

ここからは、東京商工リサーチのサービス内容について解説します。

企業調査の実施

東京商工リサーチの主なサービスに、企業調査の実施があります。企業が取り引きをするときの判断材料になる、取引先の信用情報や反社会的勢力との関わりの有無、今後の将来性などを調査しています事前に取り引きする企業のことを十分に知っていれば、不要なリスクを排除することが可能です。東京商工リサーチの企業調査では、調査員が実際に企業を訪問して聞き込みをしたり、すでに保有する情報から分析したりしています。企業のさまざまな情報を知ることで、交渉を進めやすくなります。

企業データベースの提供

企業データベースの提供も、東京商工リサーチが行うサービスです。企業データベースには、住所・代表者名・業務内容・会社の規模・業績など、企業に関わるさまざまな情報が掲載されています。与信管理に活用したり、顧客情報から分析して営業活動に活かしたりすることが可能です。私が営業する場合、このような情報を活用できれば、闇雲に多数の企業に当たるよりも効果的な営業ができるので、成約率を上げられると思いました。

その他

東京商工リサーチは、企業調査の実施や企業データベースの提供以外にも、さまざまなサービスを提供しています。インターネット企業情報サービスやWeb認証ツールなどのオンラインサービス、M&Aサポートやセキュリティサービスなどの経営支援サービス等、日々の経営活動に活かしやすいツールがそろっています。

 

東京商工リサーチの評点を読み解くことが、与信管理の重要なポイント

企業情報レポートや企業情報データベースに記載されている項目の中に、「評点」というものがあります。評点によって、企業の成長性や安定性を加味した信用度などを比較することが可能です。

私が実際に企業と取り引きを行うと仮定した場合、信用度を点数で比較することができれば、より安心して取り引きができると思います。

<評点を確認できるサービス>

・企業情報レポート

・企業情報データベース

・インターネット企業情報サービス(tsr-van2)

東京商工リサーチの評点の見方

東京商リサーチ

東京商工リサーチの評点の見方について表にまとめました。

項目

配点

詳細

経営者能力

・資産担保余力

・経営姿勢

・事業経験

20点

経営者自身の資産や経営に対する取り組み、事業の経験などを総合した評価。

成長性

・売上高伸長性

・利益伸長性

・商品市場性

25点

企業における成長性を市場や商材などから総合的に判断した評価。

安定性

・業歴

・自己資本

・決済状況

・金融取引

・担保余力

・取引関係

45点

企業における安定性を社歴や資本比率、財務諸表などから総合的に判断した評価。

公開性・総合世評

・資料公開状況

・総合世評

10点

情報をどの程度公表しているか、世間の評価はどうかなどを総合的に判断した評価。

【配点に基づく評価基準】

配点

評価

詳細

29点以下

警戒

取り引きを再検討したほうがいい点数

30〜49点

一応警戒

取り引きにリスクがある点数

50〜64点

多少注意

取り引きに多少のリスクがある点数

65〜79点

無難

一般的な優良企業の点数

80〜100点

警戒不要

超優良企業で国内では一握りの点数

東京商工リサーチでは65〜79点が無難と考えられていることから、この評点よりも点数が高い企業は優良企業と判断することができます。

なかには、評点ではなく、アルファベットが記載されていることもあります。ディストリビュータ(東京商工リサーチの業務提携先)経由で企業情報を取得し、かつ企業評点が50点未満の場合は、アルファベットで表記されるためです。東京商工リサーチが提供している評点は、すべて実数表示となっているので覚えておきましょう。

東京商工リサーチの評点をチェックする際の2つのポイント

ここでは東京商工リサーチの評点をチェックする際のポイントを解説します。評定が確認できても判断基準がなければ十分な評価は下せませんので、注意してください。

同一評点でも信用度が同じとは限らない

評点で重要なのは、同じ評点でも信用度が同じとは限らないところです。上記の表でもわかるように、評定はいくつかの判断軸によって下されています。例えば安定性において業歴が重要な要素となっていますが、社歴が短い企業はそれだけで点数が低くなってしまいます。社歴が短いからといって信用できない訳ではありませんし、逆に社歴が長いからといって信用できる訳でもありません。そのため、過去の結果との比較や総合的な判断が必須です。

リスクスコアの確認も重要

リスクスコアとは、企業が1年以内に倒産する可能性を統計的手法によって算出した指数です。企業における評価は先に挙げた評点とともに、リスクスコアも加味して判断する必要があります。 

【リスクスコアに関するスコアレンジと倒産確率】

スコアレンジ

倒産確率

1

19.84%

2~4

3.96%

5~10

1.82%

11~20

1.07%

21~49

0.55%

50~75

0.28%

76~89

0.15%

90~95

0.09%

96~98

0.05%

99~100

0.02%

例えばリスクスコアが「1」の場合、1年以内に倒産する可能性は19.84%です。100社あれば1年間に19社から20社が倒産するということを意味します。

東京商工リサーチを利用して信用調査を行う際の注意点

東京商リサーチ

最後に東京商工リサーチを利用する際の注意点について解説します。

費用が発生する

企業調査や企業データベースの活用には当然ながら費用がかかります。サービスによっては、12万~200万円ほどかかることもあります。もちろん十分な調査は可能ですが、費用とパフォーマンスの関係も考えたほうがよいでしょう。

調査は定期的に実施しないと意味がない

信用調査は高額ですが、1回の調査だけでは意味がありません。市場や企業は日々変化しているため、一度調査したからといって永続的に安心できるとは言い切れません。そのため、定期的な調査が求められますが、実際には定期的に行っている企業は少ないです。

まとめ

東京商工リサーチは日本最大級の信用調査機関です。東京商工リサーチの提供する企業信用調査やデータベースを活用することで、安心して取引先との関係を持つことが可能です。

東京商工リサーチが持つ評点をもとに企業を判断することで、信頼度の高い取り引きが可能となります。ただし、高額な費用がかかるので注意しなくてはいけません。

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