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フロント企業(企業舎弟)の調べ方とは?見分けるポイントと疑わしい場合の対処法

フロント企業の調べ方1

取引先がフロント企業(企業舎弟)か否かに関して素人が判断するのは難しいでしょう。それもそのはず、現代では巧みに騙して平然を装ってくるフロント企業が増えたからです。そこで今回はフロント企業の調べ方や見分けるポイント、疑わしい場合の対処法について解説します。本記事を読んで、フロント企業を排除するように心がけましょう。

フロント企業かどうか判断するのは難しい!?

フロント企業とは暴力団が設立したり、経営に関与していたりする企業全般のことをいいます。企業舎弟と呼ぶこともあります。

フロント企業には、大きく分けて2種類あります。一つは暴力団が設立から経営まで一貫して行っている形です。もう一つは、暴力団の準構成員や親交のある人間が経営している企業のことで、反社会的勢力に資金提供しています。一般的にフロント企業を素人が判断するのは非常に難しい印象です。表の顔は普通の一般企業であり、そこで働いている従業員でさえ知らないことも多々あります。近年では反社会的勢力と直接の関わりはないものの、事業拡大などの際に出資などを行うケースもあり、ますますその判断が難しくなっています。

フロント企業の調べ方は?見分ける6つのポイント

フロント企業の調べ方2

ここではフロント企業を見分けるために重要な6つのポイントについて、調べ方も含めて解説します。さまざまな方法を用いて、十分に確認するようにしましょう。

1:登記簿謄本を確認する

最初に行いたいのが登記簿謄本の確認です。現在の登記簿謄本の情報のみならず、過去にも遡って確認するようにしましょう。これまでに何かしらの事件を起こしている場合は、社名や住所、役員名を変更して再利用している可能性があります。そうしたケースを見逃さないためにも、過去の情報をしっかりと確認する必要があります。

なお、登記簿謄本を確認する方法としては「登記情報提供サービス」が簡単です。一般財団法人「民事法務協会」が運営するサービスで、申込審査が必要ですが1件あたり400円程度で内容を確認できます。

2:行政処分歴を確認する

行政処分を受けた履歴を確認することも重要です。とくに建設や不動産、金融、人材サービスなどの業界は、社会的影響力が強いため、それぞれの監督官庁がウェブサイトで行政処分情報を掲載しています。行政処分が複数回に渡って見受けられる場合は、フロント企業を疑ったほうがよいでしょう。

なお具体的に確認できるサイトは、国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」や、福岡県の「暴力団関係事業者に対する指名停止措置等一覧表」のように各自治体のサイトなどがあります。

3:インターネット上でリサーチする

インターネットで検索をかけることも重要です。基本的に怪しい企業は、ネットで検索したら何かしらの情報が出てくる可能性が高いです。

私自身も、インターネット通販などで購入する際は、当該ショップの情報を調べます。そこで何かしらの悪い情報や口コミが出てきた場合は避けたほうが無難と判断します。フロント企業を見分ける際にも、検索をかけたほうがよいでしょう。現在は、反社チェックツールなどもあります。導入を検討してみてはいかがでしょうか。Google検索による企業の確認方法について、詳しくは『反社チェックはGoogle検索でも可能!手順・方法を具体的な検索ワードとともに解説』で解説しています。

4:現地を訪問する

現地を訪問して自分の目で確かめることも、見分けるポイントです。取引先自体には問題がなかったとしても、他企業のオフィスの一部を間借りしているという場合、貸している企業側に問題があるケースもあります。現地を訪問する際には取引先だけでなく、関連企業の社名や代表名に問題がないか調べることも重要な判断基準の一つです。

5:代表者や役員の身なり・持ち物を確認する

代表者や役員などの身なり、持ち物を確認することも見分けるポイントです。フロント企業のトップは見た目を大切にしている傾向があります。もちろん清潔感などという意味での身なりではなく、全身高級品でかためられているといった形です。その他にも、立派なオフィスや事務所を構えていることも多い傾向です。売上規模に見合わない身なりや持ち物である場合は注意したほうがよいでしょう。

6:契約時、暴力団排除条項を定める

契約の際に暴力団排除条項を定めることも、フロント企業を排除するポイントです。敗訴条項の締結を真っ当な理由なく拒んだり、引き伸ばしたりした場合は疑ったほうがよいでしょう。

フロント企業が多いといわれる業種

フロント企業の調べ方3

フロント企業が多いとされている業界は以下のとおりです。

・建設業

・不動産業

・金融、保険業

・飲食業

それぞれ詳しく解説します。

建設業

建設業は反社会的勢力が入りやすい業界とされています。代表例としては、反社会的勢力が建設業を経営し、公共事業などに参入するケースです。工事中のトラブル解決の仕事に取り組み、その対価として金銭を得るケースが多いようです。

不動産業

不動産業も昔から反社会的勢力が多い業界といわれています。土地や不動産などの違法取引に加担しているケースが多いです。

金融・保険業

金融や保険業も入り込みやすいといえるでしょう。代表的なケースでは、無登録で貸金業を営み、お客さんに金銭を貸し付けるものです。悪質な例では法外な高金利で貸付を行う場合もあります。

飲食業

反社会的勢力が飲食店に近寄り、用心棒としての費用を請求するケースもあります。飲食店が要求を拒むと、嫌がらせをしてくるケースもあるため注意が必要です。

取引先が疑わしい場合は、警察・暴追センターに相談!

フロント企業の調べ方4

近年のフロント企業は巧妙に一般企業を装います。そのため素人が正しく判断することは非常に難しいといえるでしょう。取引先が疑わしい場合は警察や暴追センターに相談することをおすすめします。自分だけで判断するには限界があります。積極的に相談するほうがよいでしょう。

フロント企業かどうか確実に調べるなら、調査会社や専門サービスを利用

前述のとおり、フロント企業か否かを自分や自社だけで調べることは非常に難しいでしょう。過去の痕跡を消してフロント企業を続けているケースもあるため、その傾向は今後さらに増すことが予想されます。

そこでフロント企業かどうかを確実に調べるなら、調査会社や専門サービスを利用することをおすすめします。小口取引には不向きというデメリットはあるものの、確実に調べるなら専門家に任せることが安心でしょう。

まとめ

フロント企業の運営手法は近年巧妙化しており、素人が確実に判断することは難しいでしょう。そこで働く従業員でさえ知らないことが多々あります。登記簿謄本を確認したり、現地調査に出向いたり、インターネットで調べたりとできることはありますが、それでも確実とはいえません。

そこで有効なのが専門のサービスを活用することです。「ペイド信用調査・請求書発行サービス」を活用すれば、月額2,000円で取引先企業の信用調査を行うことが可能です。自分だけで難しい場合はぜひサービスをご検討ください。